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国際物流総合展出展、新サービス「レコビス」も初登場

モノづくり産業の集積する東海地区愛知に、最新の物流ソリューションが集結

最新の物流機器・システム・情報を集めた「国際物流総合展」が3月9日から4日間、愛知県常滑市の国際展示場「Aichi Sky Expo」で開催されました。モノづくり産業が集積する東海地区で初めての開催です。折しもコロナ下での実施となりましたが、主催者や出展した企業、団体はそれぞれ感染対策を講じながら、来場者に物流の今を紹介しました。

新しいスタイルでの開催、感染防止策の工夫も

製造業が集積する東海地区、期待の中で幕開け

東海地区には、自動車を中心に航空宇宙など、モノづくり産業が集積しています。特に、開催地となった愛知県は製造品出荷額が40年以上にわたり全国一。本展示会は、来場者の産業別で最も多い製造業が集まる地域で開催することで、多くの物流関係者の来場を期待して行われ、会場には245社・団体が出展しました。

会場に設けられた感染防止対策の1つ
会場に設けられた感染防止対策の1つ

各社知恵を絞ってブースを出展

出展を見送った企業がある一方、多くの企業、団体が感染対策に知恵を絞りブースを出しました。日立物流グループのブースも、例えばソーシャルディスタンスの確保を促す足跡マークを床面に表示したり、展示物やモニターを設置した壁は、ブース内の見通しと通気性を兼ね格子状にするなど、感染防止に配慮したつくりとしました。さらにナレーション付き動画を用意することで、説明する担当者を最小限に絞り、少人数でも対応できるようにしたのも今回の特徴です。

密を避けられるように空間を確保した日立物流グループのブース
密を避けられるように空間を確保した日立物流グループのブース

大手百貨店も参入するなど注目を集めているレンタル、サブスクリプションなどのビジネスを支援するサービスが初登場

日立物流と日立物流ソフトウェアが共同で出展した日立物流グループのブースでは、「倉庫」「サプライチェーン」「輸配送」の3つのテーマ毎にさまざまなソリューションを紹介しました。「倉庫」のソリューションでは「いまに応える物流のカタチ」と題し、まさに時代に合った新しいサービス「レコビス」を初公開、展示しました。

レコビスのブースの様子

レコビスは、レンタル、サブスクリプション、シェアリングなどの事業を、システムと物流運営代行でサポートするものです。例えば、アパレル品などのレンタルサービスを展開する際、クリーニングや修理の必要が出てきます。出荷・返却の物流システムを構築しながら、商品1つ1つを管理する体制を整えることは容易ではありません。「貸出、返却の管理が難しい」「発送や受取に時間がかかる」などたくさんの課題があります。
そこでレコビスは、3PL物流のネットワーク構築はもちろんのこと、RFIDでの検品・棚卸やリファービッシュ、キッティング、予約システムの面で取扱商品を個品管理し、事業者の新しいビジネスモデル構築を裏方でサポートします。
これらの事業が誕生した背景には、消費者動向の変化があります。モノを"買う"から、お試ししたり、必要な時だけ借りたり、サブスクリプションサービスが広がってきたりと、ニーズが多様化しています。ブースでは、倉庫ソリューションの展示物前で担当者から話を聞いている来場者が目立ち、「こういうのを待っていました」と期待する声が出ていました。

最終日の3月12日、大丸松坂屋百貨店が、衣料品のサブスクリプションサービスを開始したと発表しました。利用者は専用サイトから国内外のハイブランドの服を選び、届けてもらえます。料金は月額制で、月3着までレンタルが可能です。このビジネスモデルの物流現場運営を任されているのが日立物流。大丸松坂屋百貨店のサブスクリプションサービスが始まったことで、今後、レコビスもますますクローズアップされそうです。

愛知開催にちなみ、中部地区の展示も

ほかにも、サプライチェーン上の情報を一元管理し可視化、迅速で適切な意思決定を支援する「SCDOS」(サプライチェーン最適化サービス)や、事故のない社会をめざし、輸配送の安全、効率化をサポートする「SSCV(Smart & Safety Connected Vehicle)」なども展示し、日立物流の提供サービスが物流DXを網羅的に推進できることをアピールしました。
また、東海地区初開催ならではのPRも展開。日立物流グループ中部地区の拠点を紹介するコーナーでは、自動車、機械などの中京、医薬関係の北陸などメーカーが多く集まる地域に36拠点を設けている体制を説明しました。国際物流総合展は、今回の開催により、従来の東京開催の展示会ではお会いできなかった地元の方々にも興味を持っていただけたようでした。

プレゼンセミナーに大きな関心、スマートウエアハウスを紹介

2日目の午後には、プレゼンテーションセミナーが行われ、中安良二DX・イノベーション部長が、日立物流の最新ソリューションを紹介しました。EC(電子商取引)事業者向けの倉庫サービスについては、埼玉県春日部市のECプラットフォームセンターを事例に挙げながら、自動化や省人化、シェアリングを実現する「スマートウエアハウス」などの概要を話しました。
本社ビル内へ設けた協創スペース「LOGISTEED CAFÉ」も紹介しました。会場には、始まる前から多くの聴講者が集まり、関心の高さがうかがえました。

プレゼンの様子

5月末まで開催中のオンライン展示会にも出展

5月31日までは「バーチャル物流展」も開催

リアル展示会と併せ、今回はコロナ禍に対応した新しい動きとしてオンライン展示会も開催。この「バーチャル物流展」は、5月31日まで開催されています。こちらも、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?
775のブースが並んだ会場への来場登録者数は、速報値で初日の9日が2275人、10日は3108人、11日が3534人、最終日は3632人で計1万2549人でした。開催事務局のスタッフは「コロナ禍で、しかも初めての愛知開催。心配しましたが、日ごとに来場者が増えました」とホッとした表情を見せていました。

LOGISTEED CAFÉのパートナー企業も出展
LOGISTEED CAFÉのパートナー企業も出展

日立物流の展示内容とプレゼンテーションセミナーのアーカイブ動画は以下のURLでご覧いただけます。
バーチャル物流展、プレゼンテーションセミナー(5月31日まで開催)
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt2021/etc/virtual.html

※所属部署、役職等は取材時のものになります。